去る5月28日に三条商工会議所にて5月例会が行なわれ、講師に「営業への第一歩」をテーマにご講演頂きました。元々、最近の低迷している経済状況の中でいかに営業するかという雰囲気の中での企画でしたので、数多くの会員が出席しました。まずは、開拓営業についてですが、自社の商品に精通するのはもちろんのことですが、内部情報の収集「会社案内、プレゼンテーション、反応の確認」や再度訪問の許可確認、そして顧客の立場になって、1注意を引く、2興味を持つ、3欲しくなる、4メモリー想像する(自分の発言でお客がどのように反応するか?事前に想像する。 つまりあらゆる可能性を想定してお客に対していくつかの答えを用意しておく。)5アクション行動する。基本的にこの5つが重要と言われました。
そして、次に新規開拓の準備についてですが、5W1H『何時・誰が・何を・誰に・何故・どの様に』、これらの事をはっきりと明確にすること。更にターゲットの絞込み(新しい顧客の絞込み)つまりこれには、1目的の明確化、2現在地に於ける、可能な情報収集などこれらの準備が必要とのことでした。
そして次に講師のお若い頃の営業についてのご経験をお話頂きましたが、学校を卒業され東京の会社に就職され、希望して営業の仕事につかれたそうですが、その時は引継ぎもなく全くゼロの状態から仕事を始められたそうです。最初のころはとにかくガムシャラにがんばって1日に何十件も回られて、時には同じ会社を毎日のように訪問されたとのことでした。中にはなかなかまともに話をさせてくれないケースもあったそうですが、その時は、時間をつくって毎日のように訪問を続けていると最初は応対に出た人に門前払いにされていても時間が経ってから相手の方が毎日来ているから少し話だけでも聞いてやろうかとそういう気持ちになり時間をかけてやっと話を聞いてもらえたとおっしゃいました。また何もない状態から営業を始められ、初めてお客に契約をしてもらえた時は、たいした金額ではないとわかっていてもとても嬉しかったとまるでその当時のお気持ちを再現されたかのような嬉しそうな表情をされて言われました。そしてそれから経験をつまれてからは、商品を売る時は商品だけでなくご自分の断片的な思いを伝える(売る)ということを考えたと言われ、お客に商品の話をする時は、その商品をお客にご購入頂くと確かに自分にメリットになるが、しかしその商品をこのように使っていただくとお客にもこういう大きなメリットがあるとはっきりと明確にするということが重要と言われました。言われてみると、ごく当たり前の事ですが、はっきりと理路整然といわれると確かに説得力があると強く感じました。
最後にご自身の仕事観について話されて、仕事に対して『本気』『熱く語れるか』『諦めない』この三つの言葉を言われ、そしてマーケティングの定義というものは自分での『仮説に基づく市場の創造』、つまりは自分で『何が必要で何が求められていて、何が売れていくのか。』を常に真剣に考える。そして最後に経営について語られました。経営とは『時代環境にどう対応していくのか、を真剣に考えること。』そして『営業とは、自分を信じて進んでいく事。』更に『エンドユーザーを満足させることで、スパイラルしていく。』とおっしゃいました。これらのことをとても熱く語られましたが、話を聞いていた側としては、講師のおっしゃったことを言葉として理論的に理解できたとしても、本当の意味で理解するためにはこれから様々な事を自分自身で実際に経験しなければと強く思いました。最後にこの例会は、『営業への第一歩』がテーマでしたが、現在、営業に関するノウハウについての書籍は書店で山ほど出ていますが、そういった理論上の知識ではなく、実際に営業の第一線で活躍された方のその現場で培ったノウハウやその思いを実際に聞く事ができたことは、この厳しい経済状況を乗り切らなければならない立場にいる我々にとってたいへん有意義な例会になったと思います。


