去る4月28日に三条ロイヤルホテルにて三条信用金庫の経済研究所担当の佐川正博氏を講師としてお招きし、「景気とは何か? 指標と実感」をテーマにご講演いただきました。もともとこの例会の趣旨は「景気と何か」という基本のコンセンサスからスタートし、景気判断の仕組み、その際に使われる景気指標の内容を学習することで、私達の生活や仕事といった実感レベルに景気がどのような影響を及ぼすのか、また景気の変化にたいして私達がどのような行動をとり得るのかという「指標と実感そして行動のためのロジック」をあきらかにすることを目的としたものでした。まず景気について今の日本経済情勢をみると、海外経済の悪化により輸出が大幅に減少していることに加え、企業収益や家計の雇用・所得環境が悪化する中で、内需も弱まっていて、また金融環境をみると、CP・社債市場の発行環境は改善しているものの、全体としては厳しい状態が続き、これらを背景にわが国の景気は大幅に悪化している。また国内民間需要は更に弱まっていくとみられるため、わが国の景気は、当面、悪化を続ける可能性が高いとのことでした。
そして今後の先行きについては当面、悪化が続くとみられるものの、在庫調整が進展するにつれ、悪化のテンポが緩やかになっていくことが期待される。ただし、生産活動が極めて低い水準にあることなどから雇用の大幅な調整が引き続き懸念される。加えて、世界的な金融危機の深刻化や世界景気の一層の下触れ懸念など、景気を更に下押しするリスクが存在することに留意する必要があるとのことでした。
続いて景気循環と経済指標の話に移りまして、まず経済指標というのは三つあり、一つは景気に一致する指標で主に鉄工業生産、企業収益、有効求人倍率等で現時点では、生産は極めて大幅に減少し、企業収益に経常利益は極めて大幅な減少の見込みということでした。二つ目は景気に遅行する指標で主に設備投資、完全失業率、雇用者数等で、現時点では機械受注は減少、大幅な生産の減少に伴い労働投入が減少し、雇用情勢は急速に悪化しつつあるとのことでした。三つ目は景気に先行する指標で主に新規求人数、住宅着工数、消費者態度指数等で現時点では、個人消費は緩やかに減少しつつも消費者マインドは悪化傾向に歯止めがかかりつつあり、在庫率は高水準でも在庫は減少し3月、4月は多くの業種で増産の計画があるとのこでした。
また三条・燕地域の主要経済指標についてのお話を伺いましたが、まず県央地区企業の業種別売上金額の前年比%の推移の表(H20/2月~H21/2月)を見ましたが、ほとんどがマイナス基調で推移していました。また特に10月以降の売上高前年比は減少幅を急速に拡大しているとのことでした。
また三条・燕の倒産動向も増加の傾向にあり、それを示すかのように資金繰り動向も悪化傾向にあり緊急特別融資の利用も拡大傾向にあるとのことでした。
今までの講師のお話から地元の三条・燕市の経済状況や全国レベルでの景気はかなり厳しいということを新たに再認識せざるをえませんでしたが、しかし三条・燕の新設住宅着工戸数に関しては年間戸数と前年比・%の推移の表で確認したところトータルで見た場合、平成20年からはプラスに転じているとうこともあり、決して全てがマイナス要因となっているわけではないという事もわかりました。
今回の例会では今の経済状況がどうなっているのか、また経済用語の解説、今後の見通しなどを分かり易く解説していただきました。今回の例会でお話いただいたことは今の厳しい経済状況を生きていく上で大きな糧になると思います。


